「学校の友達とは趣味が合わない」「好きなゲームやアニメの話ができる人がほしい」「話しかけるのが苦手で、リアルではなかなか友達ができない」——そんな気持ちから、ネッ友(ネット上の友達)を作ってみたいと考える中学生・高校生は少なくありません。
ネッ友は、住んでいる場所に関係なく同じ「好き」を持つ人とつながれる、心強い存在になることがあります。その一方で、ネットでは相手の年齢や性別、本当の目的を確かめることができません。使うアプリや付き合い方を間違えると、個人情報が知られたり、写真を悪用されたりするトラブルに巻き込まれるおそれがあります。
この記事では、中学生・高校生がネッ友を作る前に知っておきたい「アプリを選ぶ5つの基準」「安全な作り方」「やり取りをやめるべきサイン」と、困ったときに頼れる公的な相談窓口をまとめました。
特定のアプリをおすすめする記事ではありません。どのアプリを使う場合にも当てはまる、安全に楽しむための考え方と手順を紹介します。相談窓口は、国や警察などの公式サイトで名称と番号を確認したものだけを載せています。
この記事でわかること
- ネッ友とは何か、リア友との違い
- 中学生・高校生がネッ友作りのアプリを安全に使うための5つの基準
- 個人情報を守りながらネッ友を作る5ステップ
- やり取りをやめて大人に相談するべき「要注意サイン」
- 困ったときに相談できる公的な窓口(電話・Web)
この記事の結論(30秒でわかる)
- アプリは「利用規約の年齢条件を満たしている」「ブロック・通報ができる」「出会いや恋愛を目的としていない」の3点を満たすものだけを使いましょう。
- 本名・学校名・住所・顔写真・ほかのSNSのアカウントは、どんなに仲良くなっても教えないのが基本です。
- 「写真を送って」「別のアプリで話そう」「会おう」「誰にも言わないで」と言われたら、やり取りをやめて保護者や先生に相談しましょう。
- 大人に話しにくいときは「24時間こどもSOSダイヤル(0120-0-78310)」など、無料で相談できる公的な窓口があります。命や身の危険が迫っているときは110番です。
ネッ友とは?中学生・高校生がネッ友を作る前に知っておきたいこと
ネッ友とは、SNS・ゲーム・アプリなどインターネットを通じて知り合い、オンラインで交流を続ける友達のことです。
ゲーム仲間、絵を描く仲間、同じアーティストやVTuberのファン同士など、共通の趣味をきっかけにつながるケースが多いのが特徴です。学校や地域で同じ趣味の人が見つからなくても、ネットなら話が合う相手に出会えることがあります。
リア友(学校などリアルで知り合った友達)とネッ友には、次のような違いがあります。
| 項目 | ネッ友 | リア友 |
|---|---|---|
| 知り合う場所 | SNS・アプリ・ゲーム内 | 学校・習い事・地域 |
| 距離 | 住んでいる場所に関係なくつながれる | 近くに住んでいる人が中心 |
| 共通点 | 趣味や好きなものでつながりやすい | 同じクラスや部活など環境が共通 |
| 相手のことがわかる度合い | 年齢・性別・本名などを確かめられない | 顔や名前、まわりの人間関係がわかる |
| やり取りの方法 | 基本はオンラインのみ | 直接会って話せる |
いちばん大きな違いは、「ネッ友は相手が本当はどんな人なのかを確かめられない」という点です。プロフィールに「同い年の女子」と書いてあっても、本当にそうとは限りません。ネッ友を作るときは、この前提を忘れないことが安全の第一歩になります。
中学生・高校生がネッ友作りでトラブルに巻き込まれやすい理由
ネッ友作りでトラブルが起きやすいのは、相手の正体がわからないまま、短い期間で「仲良くなった」と感じやすいからです。よくあるトラブルの入り口は次のようなものです。
年齢や性別を偽って近づいてくる人がいる
ネットでは、大人が同年代のふりをしたり、性別を偽ったりすることができます。最初は趣味の話で親しくなり、悩みを聞いてくれる「優しい人」として信頼を得てから、写真や個人情報を求めてくるケースがあります。
個人情報が少しずつ集められてしまう
本名や住所を一度に聞かれなくても、「部活は何部?」「最寄り駅どこ?」「制服の写真見せて」といった何気ない会話の積み重ねで、学校や住んでいる地域がわかってしまうことがあります。写真の背景や制服、位置情報からも特定される場合があります。
写真や動画を送るよう求められる
仲良くなったあとに「顔が見たい」「写真を交換しよう」と頼まれ、送った画像をもとに脅されるトラブルがあります。18歳未満の人の性的な写真や動画(裸や下着姿など)を撮らせたり持ったりすることは法律で禁止されており、こうした画像を求めること自体を条例で禁止している都道府県もあります。求められても送る必要はまったくありません。
お金・課金・プレゼントが絡む
「ギフトを送って」「代わりに課金して」と頼まれたり、反対にプレゼントをもらって断りにくくなったりすることがあります。お金やものが絡むやり取りは、トラブルのきっかけになりやすいので注意が必要です。
やめどきがわからず、生活に影響が出る
「返信しないと嫌われるかも」という不安から、夜遅くまでスマホを手放せなくなることもあります。睡眠や勉強の時間が削られると、気持ちも不安定になりがちです。
ネッ友作りに使うアプリの選び方|始める前に確かめる5つの基準
アプリを選ぶときは「人気かどうか」よりも、「自分の年齢で使ってよいか」「困ったときに身を守る機能があるか」を先に確認しましょう。次の5つを、保護者と一緒にチェックするのがおすすめです。
| チェックポイント | 確認する場所 | 満たさないときは |
|---|---|---|
| ① 利用規約の年齢条件を満たしている | アプリの利用規約・ストアの説明欄・年齢区分 | 使わない(年齢を偽って登録しない) |
| ② 出会い・恋愛・異性との交際を目的としていない | アプリの説明文・公式サイト | 使わない |
| ③ ブロック・通報・ミュートができる | アプリのヘルプ・設定画面 | 使わない |
| ④ 知らない人からのメッセージを制限できる | プライバシー設定(DMの受信範囲など) | 慎重に。保護者と相談 |
| ⑤ 位置情報や公開範囲を自分で決められる | プライバシー設定・スマホの位置情報設定 | 位置情報はオフにして使う |
① 利用規約の年齢条件はアプリごとに違う
アプリには、利用規約で「何歳から使えるか」が決められています。App Store の年齢区分や Google Play の説明も目安になりますが、最終的には利用規約の条件を確認しましょう。条件を満たしていないのに年齢を偽って登録するのは規約違反になり、トラブルが起きても運営の保護を受けにくくなるおそれがあります。
② 出会い・恋愛目的のアプリは使わない
恋人探しや異性との出会いを目的としたアプリ・掲示板は、中学生・高校生が使う場所ではありません。「友達作り」「話し相手」とうたっていても、説明文に「出会い」「恋活」「マッチング」などの言葉があるアプリは避けましょう。
③〜⑤ 身を守る機能を先に設定しておく
ブロック・通報の方法は、困ってから探すと焦ってしまいます。使い始める前に、ヘルプで場所を確認しておきましょう。あわせて、知らない人からのメッセージを受け取らない設定、プロフィールの公開範囲、位置情報の設定も見直しておくと安心です。
スマホのフィルタリングも味方になる
18歳未満がスマホを使うときは、携帯電話会社のフィルタリングサービスや、iPhone の「スクリーンタイム」、Android の「ファミリーリンク」などで、使えるアプリや利用時間を保護者と一緒に設定できます。「監視される」と感じるかもしれませんが、困ったときに保護者が状況をわかってくれる安心にもつながります。
ネッ友作りに関わるSNS・コミュニティアプリについては、SNS・コミュニティアプリの記事一覧でも各アプリの特徴や注意点を紹介しています。利用規約の年齢条件は、使う前に必ず公式で確認してください。
安全なネッ友の作り方|中学生・高校生が守りたい5ステップ
ネッ友は「急いで仲良くなる」より「安全なルールの中で少しずつ」が長続きのコツです。次の順番で始めてみましょう。
保護者に話して、使い方のルールを決める
どのアプリを使うか、1日に使う時間、夜は何時まで、写真は送らない、会わない、困ったらすぐ話す——といったルールを、保護者と一緒に決めておきましょう。最初に話しておけば、トラブルが起きたときにも「怒られるかも」と思わずに相談しやすくなります。
ネッ友がいることを家族に隠さないことが、いちばんの安全対策です。
プロフィールは「趣味は書く・個人情報は書かない」
ニックネームは本名と関係ないものにし、本名・学校名・学年・住んでいる地域・誕生日・電話番号は書きません。アイコンは自分の顔写真ではなく、イラストや好きなものの画像にしましょう。その代わりに「〇〇のゲームが好き」「△△の曲をよく聴く」など、好きなものを具体的に書くと、同じ趣味の人に気づいてもらいやすくなります。
写真を載せるときは、制服・家の外観・窓の外の景色・位置情報が写り込んでいないか確認しましょう。
まずは趣味のコミュニティで「見る・反応する」から始める
いきなり個別のメッセージを送るより、趣味のグループや投稿に「いいね」やコメントをするところから始めると安心です。みんなが見ている場所でのやり取りは、相手の雰囲気や話し方を知るきっかけにもなります。
コメント欄の雰囲気が荒れている場所や、出会いを求める書き込みが多い場所からは離れましょう。
メッセージは「共通の話題」で短く送る
話しかけるときは「〇〇好きなんですね!自分も好きです。どのキャラが推しですか?」のように、共通の話題と答えやすい質問を1つ添えると会話が続きやすくなります。やり取りは、アプリの中だけで行いましょう。
「LINEで話そう」「別のアプリに移ろう」と誘われても、移らないのが基本です。
少しずつ関係を続け、違和感があれば離れる
ネッ友との関係は、短い期間で深めようとしなくて大丈夫です。返信が来なくても追いかけすぎず、自分のペースで続けましょう。少しでも「なんか変だな」と感じたら、理由をうまく説明できなくても、ブロックして離れてかまいません。
違和感はあなたを守るサインです。離れることは失礼ではありません。
保護者の方へ:子どもから相談されたときに大切なこと
子どもがネッ友とのトラブルを打ち明けてくれたときは、まず「話してくれてありがとう」と受け止めてあげてください。最初に叱ったり、すぐにスマホを取り上げたりすると、次に困ったときに相談しにくくなってしまうことがあります。やり取りの画面は消さずに保存し、相手への返信や要求への対応は止めたうえで、必要に応じてこの記事の後半で紹介する公的な窓口に一緒に相談しましょう。アプリの使い方のルールは、子どもと話し合いながら決めると守られやすくなります。
こんなときは要注意|やり取りをやめて大人に相談するサイン
次のような言葉が出てきたら、どんなに仲良くなった相手でも、やり取りをやめて保護者や先生に相談しましょう。
| 相手の言葉・行動 | 考えられるねらい | あなたができること |
|---|---|---|
| 「学校どこ?」「最寄り駅は?」と何度も聞く | 住んでいる場所や学校を特定する | 答えない・話題を変える・離れる |
| 「顔が見たい」「写真を交換しよう」 | 画像を手に入れて悪用する | 送らない・ブロックする・相談する |
| 「LINEで話そう」「別のアプリに移ろう」 | 運営の目が届かない場所に移る | 移らない・アプリ内にとどまる |
| 「会おうよ」「迎えに行くよ」 | 直接会う機会を作る | 会わない・保護者に話す |
| 「ギフト送って」「お金貸して」「プレゼントあげる」 | お金で関係をしばる | 受け取らない・送らない |
| 「2人だけの秘密ね」「親には言わないで」 | 大人に相談させない | すぐに信頼できる大人に話す |
特に「秘密にして」という言葉は、相談を止めようとするサインです。言われたときこそ、まわりの大人に話してください。ブロックや通報をする前に、相手とのやり取りの画面をスクリーンショットで残しておくと、あとで大人や窓口に相談するときに状況を伝えやすくなります。
ネッ友と長く楽しく付き合うためのコツ
コツ①:相手の話を聞いて、質問を返す
自分の話ばかりにならないよう、相手の話に「わかる!」「それどういうこと?」と反応してみましょう。相手の好きなものに興味を持つことが、会話を続けるいちばんの近道です。
コツ②:返信のペースは無理に合わせなくていい
すぐに返信しなくても大丈夫です。「夜は返信しない」「テスト前は少し休む」と最初に伝えておけば、相手も気にしにくくなります。返信を急かしてくる相手とは、距離を取ることも考えましょう。
コツ③:リアルの生活を優先する
ネッ友は大切な存在になりえますが、睡眠・勉強・家族や学校の友達との時間も同じように大切です。使う時間を決めておくと、どちらも長く大事にできます。
人と話すのが苦手でも心配はいりません。文字のやり取りなら、送る前に読み返して言葉を選べます。うまく返せなかったと感じても、気にしすぎずに次の話題を楽しみましょう。
ネッ友作りでやりがちな失敗パターンと解決策
失敗パターン①:仲良くなったと思って個人情報を教えてしまった
なぜ起こるか話が合う相手だと「この人なら大丈夫」と感じ、本名や学校、ほかのSNSのアカウントを教えてしまうことがあります。
解決策教えてしまったと気づいたら、その相手とのやり取りを止め、保護者に話しましょう。ほかのSNSのアカウントを教えた場合は、公開範囲を見直したり、ブロックしたりして対応します。
再発防止策「個人情報はネッ友には教えない」と最初から決めておけば、聞かれたときに迷わずにすみます。
失敗パターン②:写真を送ってしまい、困っている
なぜ起こるか信頼していた相手から頼まれて断れなかったり、「送らないと嫌いになる」と言われたりして、写真を送ってしまうことがあります。
解決策送ってしまっても、あなたが悪いのではありません。相手の要求にそれ以上応えず、やり取りの画面を残したうえで、すぐに保護者や先生、または下で紹介する警察の相談窓口に相談してください。ネットに載せられてしまった画像の削除方法についても、公的な窓口で相談できます。
再発防止策「写真は送らない」をルールにしておき、頼まれたらそれだけでブロックしてかまいません。
失敗パターン③:ネッ友とのやり取りがやめられない
なぜ起こるか「返信しないと嫌われるかも」という不安から、夜遅くまでスマホを見続けてしまうことがあります。
解決策「22時以降は使わない」など時間のルールを決め、スマホの利用時間を管理する機能も使ってみましょう。
再発防止策気持ちがつらくなったときは、ネッ友だけに頼らず、家族や先生、相談窓口にも話してみてください。
困ったときに頼れる公的な相談窓口
ネッ友とのトラブルや、学校・家庭のことでつらいときは、ひとりで抱え込まずに相談してください。まずは保護者・学校の先生・スクールカウンセラーなど身近な大人に話すのがいちばんですが、話しにくいときは次の公的な窓口も使えます。
| 窓口 | 番号・方法 | こんなときに | 運営 |
|---|---|---|---|
| 24時間こどもSOSダイヤル | 0120-0-78310(通話無料) | いじめ・友達関係・家庭のことなど、不安や悩みがあるとき。夜間も相談できる | 文部科学省 |
| こどもの人権110番 | 0120-007-110(平日8時30分〜17時15分)。メール・LINEでの相談もある | いじめや嫌がらせなど、自分の人権が守られていないと感じたとき | 法務省 |
| 警察相談専用電話 | #9110 | ネッ友にしつこくされている、脅されているなど、緊急ではないが警察に相談したいとき | 警察庁・都道府県警察 |
| 都道府県警察の少年相談窓口 | 都道府県ごとの窓口(警察庁の公式サイトに一覧あり) | いじめや犯罪の被害で悩んでいるとき | 都道府県警察 |
| 性犯罪被害相談電話 | #8103(ハートさん) | 性的な写真を求められた・送ってしまった・脅されているとき | 都道府県警察 |
| 違法・有害情報相談センター | 公式サイトの相談フォーム(Web) | 自分の写真や名前、住所を勝手にネットに載せられたとき。削除の方法を相談できる | 総務省の委託事業 |
| 消費者ホットライン | 188 | ゲームやアプリの課金、ネットでの買い物でトラブルになったとき(近くの消費生活センターなどにつながる) | 消費者庁 |
命や身の危険が迫っているとき、事件や事故が起きたときは、ためらわずに110番してください。#9110 と #8103 は、一部のIP電話からはつながらない場合があります。受付時間や相談方法は変わることがあるため、最新の情報は各窓口の公式サイトで確認してください。
よくある質問(FAQ)
まとめ
この記事のポイントをおさらいします。
- ネッ友は趣味でつながれる一方、相手の年齢や性別、本当の目的を確かめられない
- アプリは「利用規約の年齢条件を満たす」「出会い・恋愛目的ではない」「ブロック・通報ができる」ものだけを使う
- 本名・学校・住所・顔写真・ほかのSNSは教えない。写真を送らない・別のアプリに移らない・会わない
- 「秘密にして」「写真送って」「会おう」と言われたら、やり取りをやめて大人に相談する
- 話しにくいときは、24時間こどもSOSダイヤル(0120-0-78310)や #9110・#8103 などの公的な窓口がある。危険が迫っているときは110番
ネッ友作りは、安全なルールを先に決めておけば、好きなことを話せる仲間と出会えるきっかけになります。焦らず、困ったときは必ず誰かに相談してください。
中学生・高校生がネッ友作りのアプリを使うときは、「年齢条件を満たすアプリを選ぶ」「個人情報を守る」「困ったら相談する」の3つを忘れずに、自分のペースで楽しみましょう。

